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晴れてほしい日も、雨を願う日も
天気の神様がいる神社5

日本には、気候や自然現象を司る神様が数多く存在します。特に、農業に欠かせない「雨」は、昔から人々の暮らしに直結することから、各地の神社では雨乞いの神事が行われ、天の恵みを願ってきました。
今回は、「晴れてほしい」「雨が降ってほしい」など、空模様に願いを込めたいときに訪れたい、天気の神様にゆかりのある神社を5つご紹介します。

1 貴船神社(京都府京都市)

水の供給を司る神・高龗神(たかおかみのかみ)を祀る、全国約2,000社ある貴船神社の総本宮。高龗神は、雨を降らせたり止ませたりする龍神であり、雲を呼び、太陽を招き、水を地中に蓄えて湧き出させるという自然の循環を司ります。
歴代の朝廷からも深く信仰されており、古くは日照りのときには「黒馬」を、長雨のときには「白馬」や「赤馬」を奉納して祈願する風習がありました。現在も、「雨乞祭」や「貴船の水まつり」といった神事を通じて、水と人とのつながりを大切にし続けています。

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貴船神社
https://kifunejinja.jp/


2 気象神社(東京都杉並区)

日本で唯一、天気の神様を祀る神社として知られる気象神社。高円寺氷川神社の境内にあり、御祭神は八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)。
この神様は、天照大御神が天の岩戸に隠れ世界が闇に包まれたとき、知恵を絞って岩戸を開かせ、再び太陽を世に取り戻したとされます。この神話に由来し、「気象の神様」として信仰されるようになりました。
晴れを願う「晴守り」や「てるてる守り」など、ユニークな授与品も人気です。


3 大山阿夫利神社(神奈川県伊勢原市)

古くから「あめふり山」と呼ばれ、雨乞いや五穀豊穣の祈願で知られる神社。御祭神には、山と水の神である大山祗大神(おおやまつみのおおかみ)、雷の神である大雷神(おおいかずちのかみ)、そして水神の高龗神(たかおかみのかみ)を祀ります。
一年の天候を占う「筒粥祭(つつがゆさい)」をはじめ、天気や農業にまつわる伝統行事も多く受け継がれており、今も自然との共生を大切にする参拝者が後を絶ちません。

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大山阿夫利神社
https://www.afuri.or.jp/


4 丹生川上神社上社(奈良県川上村)

龍神総本宮と称される、丹生川上神社上社。ご祭神は高龗神(たかおかみのおおかみ)で、雨と水を司る龍神様として古くから尊ばれてきました。朝廷・国家また人々より篤い崇敬を受け、現在に至るまで数多の祈雨・止雨の祈願がなされてきた由緒ある神社です。奈良県川上村の清らかな水源地に鎮座し、地域と共に源流の自然を守り続けています。

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丹生川上神社上社
https://niu-kamisya.jp/


5 丹生川上神社(奈良県東吉野村)

ご祭神は罔象女神(みつはのめのかみ)。水の神様として崇敬厚く、雨乞いや晴男・晴女といった祈願のほか、近年では化粧水にも水が含まれていることから美容と健康の女神様としても信仰されています。生命の源である水は、わたしたちが生きるうえで欠かせません。今も昔も水神のご加護を願う多くの参拝者が訪れます。

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丹生川上神社
https://niukawakami-jinja.jp/


まとめ

天気という自然現象は、人の力ではどうにもできないもの。だからこそ、時に神様に祈りたくなるのかもしれません。晴れを願う日、雨を迎えたい日、そんなときには、空とつながる神様に、そっと祈りを届けに訪れてみてはいかがでしょうか。

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