あ行

遺棄葬(イキソウ)

亡くなった人の遺体を無断で放置すること。遺体の遺棄や不適切な扱いは法律で禁止されており、尊厳を重んじるために適切な処理が求められる。

忌み言葉(イミコトバ)

宗教的な理由や縁起をかついで、使うのを避ける言葉。

ウェッジヒール

女性の靴のヒールの形状の一つで、前が低くて後ろが高くなっている三角形の形状のヒールを指す。葬儀には相応しくない。

内羽式(ウチバネシキ)

革靴の紐を通す羽根の部分が内側に縫い付けられたデザインで外羽根の対義語。葬儀に相応しい靴。

帯揚げ(オビアゲ)

和服の帯を引き締めるために帯の上に巻く細長い布のこと。華やかな柄や色使いのものがあり、着物の装いを引き立てる役割を果たす。

お布施(オフセ)

仏教や寺院への寄付や供養のために行う金銭や物品の提供。故人や仏に対する感謝や尊敬の気持ちを表す。

お神酒(オミキ)

神社や神道の祭り、神葬祭で、神に捧げる酒のこと。神職や参拝者が神前に奉納し、神の御霊や神の加護を頼む意味がある。

か行

回忌法要(カイキホウヨウ)

故人の命日を迎えるごとに行われる法要。命日ごとに故人の供養や冥福を祈るために行われる。

戒名(カイミョウ)

受戒し仏門に入った者(出家した者)に授ける名。法号。法名。仏式で僧が死者につける名前。

海洋葬(カイヨウソウ)

亡くなった人の遺骨を海に散骨すること。自然に還る姿を象徴し、海の中での永遠の安らぎを願う形式。

カトリック

キリスト教の一派で、ローマ教皇を首座とするキリスト教の宗派。カトリックの葬儀では聖職者による祈りや儀式が行われる。

危篤(キトク)

病気などが非常に重くて、今にも死にそうな状態のこと。死が目前に迫り、回復する見込みが薄い状態。

空葬(クウソウ)

亡くなった人の遺体を火葬せずに野山や高台などの露天で晒し、風化させる方法。自然の力で還元されることを目的として行われる。

屈葬(クッソウ)

遺体を屈曲させて埋葬する方法。一般的には遺体を背中を丸めて膝を抱える形で埋葬する。

慶弔(ケイチョウ)

お祝いごと、お悔やみごとを表す言葉。

ご遺体の安置(ゴイタイノアンチ)

故人の遺体を家族の自宅や、葬儀社等が提供する場所に一時的に安置すること

合祀(ゴウシ)

複数の遺骨や遺灰を一つの墓に納めること。同じ墓に複数の人の遺骨を合葬する形態を指す。

香典(コウデン)

お線香や香・お花の代わりに、故人の霊前に供える金銭。通夜や葬儀、法事、法要に参列する際に持参する。

香典返し(コウデンガエシ)

四十九日が過ぎた後に法要が無事に済んだ報告を兼ねて贈るお礼。最近では葬儀当日に即日返しすることも多い。

心づけ(ココロヅケ)

結婚式場や葬祭場のスタッフなどへの感謝の気持ちを、お礼として渡す小額の金銭や物のこと。チップ。

骨葬(コツソウ)

お通夜の前後に火葬を済ませ、遺体ではなく遺骨を対象に供養を行う葬儀。東北や九州など一部地域で行われることが多い。

さ行

祭祀(サイシ)

神社や寺院で行われる儀式や祭りのこと。神や仏に感謝や供物を捧げ、祈りや祝福を受ける。

祭詞(サイシ)

葬儀の際に、神社で行われる儀式で唱えられる神聖な言葉。神に感謝を捧げたり、祈願を行ったりするために用いられる。

三親等(サンシントウ)

親子の間を1世とし、その人から数えて、3番目までの親族・姻族。

式中初七日法要(シキチュウショナノカホウヨウ)

葬儀や告別式と併せて行う初七日法要のこと。死後7日目に行わず、式中に行う初七日法要で繰り上げ初七日とも言う。

死化粧(シニゲショウ)

故人の顔や髪を整え、化粧をすること。故人が生前と同じような穏やかに表情にしてあげること。

死装束(シニショウゾク)

亡くなった方に着せる白一色の衣服。正式には経帷子(きょうかたびら)という。

司法解剖(シホウカイボウ)

死因や事件の解明を目的として、法的手続きに基づき司法機関が行う遺体の解剖。

数珠(ジュズ)

念珠(ねんじゅ)とも呼ばれ、念仏を唱える時に使う法具。

樹木葬(ジュモクソウ)

亡くなった人の遺骨を樹木の下に埋葬する形式。自然の中での還り場として樹木を選び、環境への配慮を重視する。

焼香(ショウコウ)

仏様の功徳を讃えることや、亡くなられた方を弔うために、仏前でお香を焚くこと。葬儀や仏教の法要などで行われ、故人への供養や心の浄化を意味する。

初七日法要(ショナノカホウヨウ/ショナヌカホウヨウ)

亡くなった人の死後7日目に行われる法要。故人の供養や成仏を祈るために行われ、家族や親族が集まり法要を執り行う。

神官(シンカン)

神社や寺院などで祭祀や儀式を執り行う宗教の指導者や役職者のこと。神職や僧侶などが含まれる。

神祠(シンシ)

祭祀や祈りが行われる神社や神道のほこら。神を祀るためのやしろ。

伸展葬(シンテンソウ)

遺体を伸ばしたまま埋葬する方法。一般的には遺体を背を伸ばして横たえる形で埋葬する。

水葬(スイソウ)

亡くなった人の遺体を海や川などの水中に埋葬する方法。水の中で自然に還元されることを目的として行われる。

逝去(セイキョ)

人を敬ってその死をいう言葉。「死去」の敬語表現。

清拭(セイシキ)

遺体や棺を清めるために行われる清掃作業。遺体や棺を清潔にし、整えること。

生前戒名(セイゼンカイミョウ)

亡くなる前に戒名を授かること。現代では死後に戒名を授かることが多い。

施主(セシュ)

葬儀や法要を主催する人や法人等。費用の負担や手配を行う。

説法(セッポウ)

仏教の教えや教義を説くこと。僧侶や宗教家が葬儀や法事などで行う、教えの説明や法話。

遷霊詞(センレイシ)

亡くなった人の霊を移すために唱えられる詞。葬儀や法事などで行われ、故人の霊を新たな場所に送る儀式。

染抜き(ソメヌキ)

染め物の製作工程の一つで、生地に染料を使って柄や模様を描き、その後に染料を抜くことで色を白くする技法。模様の色と生地の色のコントラストが生まれる。

た行

足袋(タビ)

親指と他の指が分かれる袋状の履物。合せ目を爪形の小鉤(こはぜ)で留める。

荼毘に付す(ダビニフス)

死者を火葬すること。遺体を火葬場で焼き、遺骨や遺灰にする儀式。

檀家(ダンカ)

仏教寺院に対して経済的・宗教的な支援を行う信者のこと。寺院との関係を持ち、法事や葬儀などを依頼する。

弔辞(チョウジ)

葬儀や告別式などで故人への追悼の言葉を述べること。故人の人生や功績を称え、哀悼の意を表す。

鳥葬(チョウソウ)

亡くなった人の遺体を野山に置いて野鳥や野生動物に食べさせる方法。身近な生物に還元されることを目的として行われる。

弔電(チョウデン)

葬儀に諸事情で参列できない際に、故人とその遺族に対して、お悔やみの気持ちを伝えるために送る電報。

弔問(チョウモン)

亡くなった人の家族や関係者が、悔みや哀悼の意を表して亡くなった人の家を訪れること。

寺請制度(テラウケセイド)

すべての人がいずれかの寺院の檀家となるよう強制された江戸時代にできた制度。

灯明(トウミョウ)

葬儀や法事などで使用される、ろうそくや燭台のこと。亡くなった人の霊を祈るために灯される。

な行

納棺(ノウカン)

亡くなった人の遺体を棺に納めること。遺体を整え、清潔に保った上で棺に入れる作業。

納骨(ノウコツ)

死者を火葬にして,遺骨を壺つぼなどに納めること。また,その壺を墓や納骨堂などに納めること。

納骨堂(ノウコツドウ)

遺骨を納めるための建物や施設。一般的には寺院や霊園に存在し、遺骨の安置や供養が行われる。

野辺送り(ノベオクリ)

亡くなった人を田畑や山林に埋葬すること。自然の中での永眠を願い、地元の風景や風土に合わせた形式。

は行

羽二重(ハブタエ)

元々は絹の経糸(たていと)2本、緯糸(よこいと)1本の平織物。主として紋付の礼装に用いる。

柄杓(ヒシャク)

神社や寺院で用いられる、手に持って水や清め物を注ぐための柄のついた杓のこと。

棺(ヒツギ・カン)

遺体 を納めて葬るための容器。木棺 (もっかん)、 石棺 (せっかん)、 陶棺 (とうかん)などがある。

一越ちりめん(ヒトコシチリメン)

絹の糸を使用して織られた、しなやかで美しい風合いを持つちりめんの一種。高級な和装やフォーマルな場での装いに用いられる。

百日祭(ヒャクニチサイ)

神道で命日から100日目に行う霊祭。 神官や親族、友人・知人を招くケースと身内だけで行うケースの二種類に分けられる。

ピンヒール

女性の靴のヒールの形状の一つで、細く尖った形状のヒールを指す。エレガントで女性らしい印象を与えるが葬儀では相応しくない。

訃報(フホウ)

亡くなったことを知らせるお知らせ。故人の訃報が伝えられることで、関係者が知る機会となる。

プロテスタント

キリスト教の一派で、宗教改革によって分離したキリスト教の宗派群。プロテスタントの葬儀では聖書の朗読や聖歌などが行われる。

ポケットチーフ

スーツやジャケットのポケットに挿す小さな布地のこと。男性の装いにおいて、フォーマルな場で使用される。

墓碑(ボヒ)

墓地や墓に立てられる石碑。故人の名前や生没年月日などの文字が刻まれ、故人を偲ぶための記念碑となる。

本式数珠(ホンシキジュズ)

各宗派によって正式な物として定められた数珠。玉の数が108で、手に二重に巻いて使うことが多い。

ま行

前火葬(マエカソウ)

葬儀を行う際に、葬儀後に火葬を行うのではなく、葬儀前に行う火葬とその葬儀全体を指す言葉。骨葬とも言う。

枕飾り(マクラカザリ)

お通夜までの期間に亡くなった方の枕元にお供えするために置く祭壇。

枕経(マクラギョウ)

ご遺体を安置して枕飾りを設け、僧侶に読経いただくこと。本来は、最期の時を看取りながら枕元でお経をあげる儀式。

末後の水(マツゴノミズ)

息を引き取った故人の口元を水で潤す儀式。「死に水をとる」と言われることもある。

回し焼香(マワシショウコウ)

座ったまま状態で焼香の香炉を手元に置き、自分が焼香を終えたら隣の人に香炉を回す焼香の方法。

御霊代(ミタマシロ)

神道で亡くなった方を供養するために、御霊を移す依り代のこと。霊璽とも言う。仏教でいう位牌。

冥福(メイフク)

亡くなった人の魂が安らかに過ごすことを願うこと。故人の幸福や成仏を祈る意味を込めて使用される。

黙祷(モクトウ)

集まった人々が心静かに黙って祈りを捧げること。静粛な雰囲気の中で亡くなった人や災害の犠牲者などへの思いを込めて行われる。

喪主(モシュ)

葬儀や告別式で、亡くなった人の最も近しい家族や責任者。葬儀の準備や参列者への対応を行う。

紋(モン)

家々で伝わる紋所。着物に入れる家紋のこと。

や行

ら行

略式数珠(リャクシキジュズ)

正式な数珠を簡略化したもので、宗派を問わず仏式の葬儀全般で使うことができる。玉の数は54個、36個、27個など。

臨終(リンジュウ)

死に臨むこと、死に際、末期(まつご)。一般には医師が患者の死の判定を下した時点。

霊璽(レイジ)

神道で亡くなった方を供養するための神具。仏教の位牌に当たるもので御霊代とも言う。

斂祭(レンサイ)

葬儀や法要の際に行われる祭りや供養のこと。亡くなった人の冥福を祈り、故人を偲ぶ儀式を行う。

絽(ロ)

真夏の正装に使われる和服の生地。

わ行

A-Z行