入園・入学祝い

入園・入学祝いって何をするの?

入園・入学祝いとは、入園が幼稚園や保育園などの園児になること、入学は小学校に入学し児童になることを家族や祖父母、ご両親の兄弟姉妹、親戚などでお祝いすることです。
幼稚園や保育園への入園は、こどもたちにとって初めての集団生活となります。お父さん・お母さんとつきっきりだったそれまでの生活から、徐々に距離を取ることになります。こどもだけではなくご両親にとっても非常に重要な意味を持ちます。
小学校への入学は、幼稚園や保育園とは異なり、学校で定められたルール(校則)を守った上での集団生活を求められます。
入園・入学祝いのマナーだけでなく、お祝いに何を送るとよいか、またお祝いのときの服装を紹介します。

CONTENTS
1. 入園・入学祝いとは
2. 入園・入学のお祝いで喜ばれるもの
3. 入園・入学式のお祝いの服装

1. 入園・入学祝いとは

入園は幼稚園や保育園に入ることを意味します。そして入学はその幼稚園や保育園を卒園し、初めての義務教育となる小学校の児童になることを指します。また、中学や高校などへの進学をお祝いすることも同様です。
社会人に向けて幼稚園や保育園、小学校が果たす役割は非常に大きく、こどもたちもその生活やルールに徐々に慣れていかなければなりませんが、社会人の先輩であるお父さんとお母さんは、それらの意味を十分理解しつつも、我が子が順応してくれるかどうか、期待と不安で胸が一杯でしょう。
ですから、我が子の入園と入学について、元気一杯で送り出してあげられるように、お祝いすることが重要です
お祝いをされるのは誰だって嬉しいものです。お父さんとお母さんが入園と入学について、どれだけ喜んでいるか、また大人への階段を一つ一つ着実に駆け上がっていくことを願っているかをお祝いを通して伝えると良いでしょう。お父さんとお母さんの思いはこども達にもきっと伝わるはずです。

 歴史 

入学式はいつから始まったか

江戸時代、当時の学び舎であった寺子屋などには入学式のような風習はなく、いつでも入学することができたそうです。それが明治維新以降に西洋の教育制度を取り入れる過程で、徐々に変化し、入学時期が9月に統一されるようになっていきました。
ところが明治19(1886)年に国が4月〜3月に会計年度を統一したことをきっかけに当時の高等師範学校がそれに合わせる形で4月入学となり、それがやがて全国の学校に広がり、大正時代には4月入学となりました。

入園・入学祝いはとても自由

お宮参りやお食い初め、初節句などとは異なり、入学祝いにこれといった形式や風習はありません。入学式の後に、お食事会を開いてもいいでしょう。また食事会などはせずに、挨拶程度に収めても問題ありません。遠方の方には写真を送る程度でもきっと喜んでもらえます。

2. 入園・入学のお祝いで喜ばれるもの

入園・入学のお祝いに何を送れば良いのか紹介します。ただどちらにも共通しているのはその後(幼稚園や保育園、小学校)の生活を送る上で、必要になるであろう品物を贈ると良いでしょう。

幼稚園・保育園入園

幼稚園や保育園でクレヨンやスケッチブックは必要となるでしょう。言葉を覚え始める年齢でもあるため、絵本やひらがな入り積み木なども喜ばれます。シンプルなものもいいですが、キャラクター付きのものであれば、本人の好みに合わせてあげるとなお良いでしょう。

小学校入学

小学校に入学する頃になるとこどもによって興味の対象が異なるようになります。そのため本人へのヒアリングが望ましいのですが、定番の贈り物としてはランドセル・机・図鑑などがあります。また入園祝い同様、絵本や簡単な物語全集などもいいでしょう。その他、文房具や色鉛筆セット、傘、リュックサックなども喜ばれます。ちなみにランドセルは祖父母からのお祝いの定番ですが、学校によって規定がある場合もあるので、親と相談した上で決めると良いでしょう。

入園・入学祝いは
基本的にお返し不要

入園・入学祝いはごくごく身内で行うため、祖父母等へのお返しは基本的には不要とされています。ただどうしても気になるという方は、入園式・入学式の後に、こどもにお礼状を書かせたり、あるいは電話で直接お礼を言わせると良いでしょう。こども達にとっても、返礼のマナーを学ばせるチャンスになります。

3. 入園・入学式のお祝いの服装

入園・入学は桜咲く春の時期にありますので、特にお母さんは明るい色が好ましいです。お子さん、お父さんとお母さん、それぞれの服装を紹介します。

お子さん

幼稚園、保育園、学校などによって異なりますが、制服がない場合は、男の子はブレザーやスーツなど、女の子はブレザーにスカート、ワンピースなどが多いです。

お母さん

春らしく明るい色のスーツやワンピースが一般的です。その他、淡くて優しい色も好ましいです。パールのネックレスやコサージュなどで華やかさを出しても良いでしょう。スカートの丈は膝下程度にしましょう。カジュアルな服装は控えましょう。

お父さん

ダークスーツやブラックスーツが一般的です。ネクタイはお母さんの服装の色と合わせると夫婦に統一感が生まれるでしょう。光沢感の強いスーツや派手なストライプが入ったスーツは控えましょう。

撮影マナーは守りましょう

入園式・入学式では我が子の晴れの姿を撮るべく、カメラやビデオを持参するご両親も多いことでしょう。しかし式の最中にこどもに声を掛けてカメラ目線を誘ったり、席を立って撮影したりすることはやめましょう。撮影については、幼稚園・保育園、学校によってルールが定められている場合もあります。

お子さんが生まれてから、入園・入学までの間にお食い初めやお宮参り、ハーフバースデー、七五三など、お祝い行事は目白押しです。しかし入学を機に、それ以降は二分の一成人式(小学四年生)や立志式(中学二年生)、十三参り(13歳)など、徐々にその数は減っていきます。
入園・入学後には運動会や学芸会などの行事もありますが、こどものお祝い行事が減っていくことに少し寂しさを感じるかもしれません。だからこそ人生の節目となる大事な入園・入学を大切な行事として、親御さんだけでなく祖父母や親戚と一緒にお祝いすることをおすすめします。
1人でも多くの方に祝ってもらうことで、子供にとって忘れることの無いかけがえのない思い出になるでしょう。