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【知っておきたい、子どもに教えたい】初詣のお作法

新年には、初詣に行くご家庭も多いのではないでしょうか。初詣は神様に新年のご挨拶をし、一年の無事や健康を祈る大切な行事。そこで気をつけたいのが、初詣のお作法です。
今回は、初詣に行く前に知っておきたい参拝のマナーや手順をご紹介します。
また、初詣は子どもにとって日本の文化を学ぶ良い機会。ぜひお子さまにもお作法を教えてあげて、家族全員で気持ちよく新年をお迎えしましょう。

初詣のキホンのキ

そもそも、初詣に行く目的って?

初詣に行く目的は、大きく2つに分けられます。
1つ目は、旧年を無事に過ごすことができた感謝の気持ちを神様にお伝えするのが目的です。
2つ目は、新年が良い年になるように神様にお願いすることが目的です。
お願いごとの内容は健康祈願や学業、仕事の成功、恋愛成就などさまざまで、お願いごとに合わせてご利益のある神社にいく人もいるのではないでしょうか。

初詣は神社かお寺、どちらに行ったらいい?

神社でもお寺でも、どちらに行っても大丈夫です。
神社は、神道の神々をお祀りしている場所。神社によってさまざまな神様をお祀りしており、海の神のような自然物を司る神々、衣食住を司る神々など、その数の多さから八百万の神々といわれています。
お寺は、仏さまをお祀りしている場所で、仏教を信仰する僧侶が住み、仏道を修行したり仏事を行います。
日本では「神道」と「仏教」の信仰を一体化する考え方である「神仏習合」の思想が根付いているため、神社かお寺、どちらに行くかは特に決まりはありません。家から近い場所に行ってもよいですし、信仰している宗教があればそこにお参りにいくのがよいでしょう。

初詣はいつまでに行ったらいい?

初詣は元旦から3日までの間に参拝する人が多いですが、一般的に「松の内」と呼ばれる門松を飾る期間内に参拝するのが目安と言われています。関東では元旦から7日まで、関西など一部の地域では15日の小正月までが「松の内」の期間で、各地域や神社によって異なってきます。
このように特に決まりはないので、ご自身やご家族の状況に合わせて、適切なタイミングで初詣に行けばよいでしょう。

知っておきたい初詣のお作法〜神社の場合〜

まずは、神社での初詣のお作法について順番にご紹介します。お作法にはきちんと意味もありますので、その意味を理解することでお参りがより充実したものになるはずです。

①鳥居の前で一礼をして神社に入る

鳥居には、一般社会と神域を区切る意味があると言われています。鳥居の前に来たらまず神様にご挨拶をしましょう。また、敷居は踏まないようにしましょう。
寒い時期ですのでニット帽などを着用しているかもしれませんが、ご挨拶やお参りの時などは出来るだけ脱いでおきましょう。

②参道は中央を避けて歩く

参道の中央は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、神様の通り道と言われています。そのため中央は避け、左右に寄って歩きましょう。

③手水舍で心身を清める

参道から本殿に向かう道に手水舍があるので、そこで手水をとりましょう。
ちなみに、手水舍の読み方はさまざまで、「てみずや」、「ちょうずや」、「ちょうずしゃ」などと呼ばれます。

<ひしゃくがある場合の手順>

  • 右手でひしゃくを取ります。
  • 水盤の水を汲み上げ、左手にかけて洗います。
  • ひしゃくを左手に持ち替え、水を汲み上げ右手にかけて洗います。
  • 再びひしゃくを右手に持ちかえて、左手に水をためてその水で口をすすぎます。
  • もう一度左手を洗い、ひしゃくを両手で静かに立てて持っている柄の部分を水で流し、ひしゃくを元の位置に戻し、伏せて置きます。
  • ハンカチで口と手をふきます。

<ひしゃくがなく、竹などから水が流れている場合の手順>

  • 両手を洗います。
  • 両手に水をためて、その水で口をすすぎます。
  • もう一度、両手を洗います。
  • ハンカチで口と手をふきます。

④礼拝をする

本殿に着いたらいよいよ礼拝です。参拝方法は二拝二拍手一拝を基本としていますが、神社によっても異なるので参拝するときに確認しましょう。

<礼拝の手順>

  • 賽銭箱にお賽銭をおさめます。
  • 鈴があれば鳴らしましょう。
  • 二拝二拍手一拝の作法で拝礼しましょう。まずは深いお辞儀を二回します。次に胸の高さで両手を合わせ、右指先を少し下にずらし、拍手を2回打ちます。心を込めてお祈りをし、最後にもう一度深いお辞儀をします。

お守りや御朱印を買う場合は社務所へ

参拝を済ませてからおみくじを引いたりお守りを購入しましょう。

知っておきたい初詣のお作法〜お寺の場合〜

次に、お寺の場合のお作法を見ていきましょう。神社と同じ手順の部分も多いですが、参拝方法は宗派や寺院によって異なるので、訪問した際に確認しましょう。

①山門の前で一礼する

お寺の正門は山門と呼ばれています。神社同様、入り口に到着したらまずは一礼して門をくぐりましょう。

②手水舎で心身を清める

お寺にも手水舎があるので手や口を清めましょう。手順は神社と同じです。

③鐘を突く

鐘を突くことで参拝に来たことを仏様にお知らせします。お寺によっては鐘を突けない所もあるので注意しましょう。

④香炉がある場合は煙を浴びる

本堂の前などにお線香を焚く香炉がある場合は、お線香を立てて煙を浴び、身を清めましょう。

⑤礼拝をする

礼拝のお作法は宗派や寺院によって異なります。ここでは一般的な流れを紹介します。

<礼拝の手順>

  • 賽銭箱にお賽銭をおさめます。
  • 鰐口(わにぐち)があれば鳴らしましょう。
  • 手を合わせてお祈りしましょう。お寺の場合、神社のように拍手はしません。また、場所によっては念仏を唱えましょう。
  • 一礼をして礼拝を終えましょう。

⑥お守りや御朱印を買う場合は寺務所へ

神社同様参拝を済ませてから購入しましょう。

ここも気になる!初詣のお作法Q&A

最後に、参拝にまつわる些細な疑問を解消していきましょう。

Qお賽銭の金額はいくらがいい?

金額に決まりはありません。「ご縁がありますように」の5円、「二重にご縁がありますように」の25円など語呂合わせで入れる方もいますが、大切なのは真摯な気持ちでお祈りをすることです。
なお、初詣は参拝する人が多いため、お賽銭箱にお金を投げ入れてしまうこともあるかもしれません。投げることで祓いの意味を持つともいわれていますが、神様や仏様に対するお供物ですので、丁寧に入れる方がよいでしょう。

Qおみくじは結んだほうがいい?持ち帰ったほうがいい?

初詣に行ったらおみくじを引いて今年の運勢を占う人も多いのではないでしょうか。その際、引いたおみくじを結ぶべきか持ち帰るべきか悩むこともあるかもしれませんが、どちらでも問題ないのが答えになります。願い事がしっかり結ばれますようにと祈りを込めて木の枝や結び所におみくじを結んでもよいですし、おみくじに記されている教訓を読み返せるよう持ち帰ってもよいでしょう。持ち帰った場合は、1年経ったらお礼を込めて元の神社に納めましょう。

Q絵馬を書くときに注意することは?

昔は生きた馬を神に奉納する風習がありましたが、その代わりに板に馬の絵を描き奉納するようになったのが絵馬の起源です。絵馬にはお願い事や名前、住所、参拝日などを書きましょう。ただ、個人情報になりますので、本名や住所、詳しいお願い事を見られたくない場合は書かなくても大丈夫。大切なのは心を込めて書くことです。書き終わった絵馬は持ち帰らずに奉納することが一般的なので、絵馬を掛ける専用の場所に掛けましょう。

Qお守りやお札はたくさん持っていると良くないって本当?

お札やお守りをたくさんもっていると、神さま同士がケンカしてしまうのではと不安になる人もいるかもしれません。日本には、八百万神という言葉があるように、多くの神さまがいて、協力して人々を見守っているといわれています。ですから複数持っていても問題はありません。

Qお守りやお札の返し方は?

一年間お祀りしたお札は年末に神社に納め、お焚き上げをしてもらいましょう。神社やお寺によっては、境内に「古札納所」という古いお守りやお札を納める場所を設けているので、そこに納めましょう。その際、同じ神社やお寺に納めるのが望ましいとされていますが、遠い場所のものであれば、違う神社のものでも近くの神社へ納めて差し支えありません。

まとめ

いかがでしたか?子どもを連れて初詣に行く場合は、家で手順を一緒に復習したり、参拝しながら教えるとよいでしょう。正しいお作法を身に着けて、気持ち良く新年をお迎えしましょう。

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