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【2023年】6〜7月のお祭りリストアップ!

2020年~2022年は、新型コロナウイルスの影響で中止や規模縮小が相次いだ日本全国のお祭り。2023年はいよいよ行動制限もなくなり、3年ぶりにコロナ前と同じ状態でお祭り開催が実現するところが目立ちます。
今回は日本全国で開催されるお祭りの中から、6~7月の土・日曜日・祝日に実施予定のものを選りすぐってご紹介しましたので、お祭りをメインにした旅行を計画してみてはいかがでしょうか。(2023年3月31日時点)

(Top Photo:(一社)東北観光推進機構提供)

北海道

【6月7日(水)~11日(日)】

YOSAKOIソーラン祭り/北海道札幌市

北海道の「ソーラン節」と高知のよさこい祭りの「鳴子」を融合させ、1992年にスタートした祭り。手に鳴子を持って踊ること、曲にソーラン節のフレーズを入れることというルールを守れば、衣装・曲・踊りは各チームの自由ということで、趣向を凝らしたさまざまなパフォーマンスを楽しめるのが魅力。現在は約300チームが参加し、観客も200万人を超える一大イベントになっています。

【7月21日(金)~8月16日(水)】

さっぽろ夏まつり/北海道札幌市

1954年に始まり、2023年第70回を数える札幌の夏の風物詩。約1カ月に亘り大通公園の6つの会場に「さっぽろ大通ビアガーデン」が登場し、地元民や観光客で大賑わい。各会場を巡りながら、大手メーカーのビールから世界のビールまでを制覇してみましょう。また期間中、狸小路商店街の「狸まつり」や「すすきの祭り」「北海盆踊り」も開催。

写真提供:札幌市

東北地方

【6月10日(土)】

チャグチャグ馬コ(うまっこ)/岩手県滝沢市・盛岡市

古くからの馬産地である県内には、農耕馬の息災を願い、馬の守り神である滝沢市の鬼越蒼前神社(駒形神社)にお参りする風習がありました。その際、華やかに着飾り、大鈴を付けた馬が「チャグチャグ」と音を鳴らしながら歩く様子が「チャグチャグ馬コ」の原型と言われています。毎年6月第2土曜日には、カラフルに飾り付けられた約100頭の馬が、鬼越蒼前神社から盛岡市中心部の盛岡八幡宮まで、約14kmを行進。馬の引手も昔ながらの衣装を身にまとい、馬の背に乗ったこどもの姿も可愛らしい。国の選択無形民俗文化財にも指定されています。

写真提供:岩手県観光協会

【7月1日(土)~9日(日)

おくのほそ道天童紅花まつり/山形県天童市

松尾芭蕉が詩に詠んだ、美しき天童の紅花。7月上旬に上貫津紅花畑に植えられた約3万本が満開を迎えると、一面がオレンジ色に染まり感動的な光景に包まれます。花の開花に合わせて行われる祭りでは、俳句大会や紅花写真コンテストのほか、期間中の土・日曜日には紅花染めや紅花ミニリース、紅花リップクリーム作り体験など、楽しいイベントが満載。紅花関連商品をお土産に購入することもできます。
※イベント内容は2022年開催時のものです。

【7月16日(日)~17日(月・祝)】

塩竈みなと祭/宮城県塩竈市

広島・厳島神社の管弦祭、神奈川・貴船神社の貴船まつりとともに日本三大船祭に数えられる海の祭典。
毎年、海の日(7月第3月曜日)に本祭、その前日に前夜祭が行われます。前夜祭には花火大会が行われ、約8000発の花火が夜空を彩ると同時に、縁日広場に多数の屋台が出て賑わいます。本祭では神輿海上渡御が行われ、志波彦神社と鹽竈神社の2基の神輿を乗せた御座船「龍鳳丸」「鳳凰丸」が約100隻もの供奉船を従え、日本三景松島湾内を巡行します。

写真提供:(一社)東北観光推進機構

【7月22日(土)~24日(月)】

会津田島祇園祭/福島県南会津町

毎年7月22~24日の3日間開催される、田出宇賀神社と熊野神社の祭礼。始まりは鎌倉時代の文治年間(1185年~1189年)と言われ、「西(京都)の祇園社、中(愛知)の津島社、東(福島)の田出宇賀社」と言われ、日本三大祇園祭のひとつに数えられています。期間中は多くの露店が出て見物客で賑わい、町中に活気が溢れます。こどもを乗せた4つの大屋台を担いで街中を巡る大屋台運行や、屋台の上で上演されるこども歌舞伎、神様を乗せた神輿を担いで町内を回る神輿渡御など見どころ満載。特に、神に供物を届ける七行器行列では、約30人の華やかな花嫁行列も登場。

写真提供:(公財)福島県観光物産交流協会

【7月29日(土)~31日(月)】

相馬野馬追/福島県南相馬市、相馬市

平将門が野馬を放ち、敵兵に見立てて軍事訓練を行ったのが始まりという、1000年以上の歴史をもつ祭り。毎年7月最終の土~月曜日に開催され、甲冑姿の武者が約400騎の馬に跨り、時代絵巻を繰り広げます。土曜日には、相馬中村神社、相馬太田神社、相馬小高神社の相馬三妙見神社で出陣式が行われ、日曜日の朝は約400騎の騎馬武者が御本陣の雲雀ヶ原祭場地を目指して約3kmを進軍。日曜日の正午からは最大の見どころである甲冑競馬、その後、神旗争奪戦が行われ、最終日に白装束の御小人が放たれた野馬を捕らえて神前に奉納する神事で幕を下ろします。

写真提供:(一社)東北観光推進機構

関東地方

【6月7日(水)~17日(土)】

山王祭(日枝神社)/東京都千代田区

江戸城の鎮守・徳川将軍家の産土神として崇められた日枝神社の大祭で、将軍が上覧拝礼する「天下祭」と呼ばれて盛大を極め、「江戸三大祭」「日本三大祭」のひとつに数えられています。毎年6月に開催され、最大の見ものは「神幸祭」。御鳳輦や宮神輿、山車五基、そして王朝装束の氏子らによる300mの祭礼行列が東京都心を練り歩きます。神幸祭は隔年開催ですが、次回は2024年6月予定です。ほかにも、神楽囃子や野点御茶席、山王太鼓などさまざまな催しがあり、3~7歳のこどもによる稚児行列(2023年は6月11日開催)も楽しみ。

【6月9日(金)~11日(日)】

鳥越祭(鳥越神社)/東京都台東区

651年創建の歴史ある鳥越神社の大祭で、毎年6月初旬~中旬の金・土・日曜日に開催されます。猿田彦や手古舞連、五色の旗を持つこどもたちの列のあとには、都内随一の重さという約4トンの大神輿の姿が。氏子各町が引き継ぎながら担いでまわり、夜には神輿の弓張提灯に火が灯され幻想的な雰囲気を楽しめます。

【7月7日(金)~9日(日)】

成田祇園祭(成田山新勝寺)/千葉県成田市

成田山新勝寺の本尊・不動明王の本来の姿とされる大日如来に五穀豊穣や諸願成就等を祈願する祭礼で、毎年7月7~9日直近の金~日曜日に開催されます。期間中は、大日如来が奉安された奥之院の扉が開いて特別拝観できるほか、朱雀天皇より授けられた霊宝に触れられる「天国宝剣 加持」も行われます。そして成田山周辺の町内では10台の山車や屋台が3日間に渡って巡行し、約45万人もの見物客で賑わいます。

写真提供:(公社)千葉県観光物産協会

【7月7日(金)~9日(日)】

湘南ひらつか七夕まつり/神奈川県平塚市

大空襲で焼け野原となった平塚の復興を願い、1951年に第1回七夕まつりを開催。以来、年々規模が大きくなり、現在では10m超の大型飾りを含めた約500本もの豪華な七夕飾りが中心街を彩る日本有数の七夕祭りに。飾りのなかには有名スポーツ選手や人気キャラクターなどをモチーフにしたものもあります。七夕飾りのコンクールやパレードなどイベントも目白押し。

【7月14日(金)〜16日(日)

佐原の大祭 夏祭り 祇園祭(八坂神社)/千葉県香取市

毎年7月中旬の金~日曜日に八坂神社で開催される夏祭りと、10月第2土曜日を中日とする金~日曜日に佐原の諏訪神社で開催される秋祭りとがある「佐原の大祭」。関東三大山車祭りのひとつと言われ、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。総欅造り等の本体に関東彫りの重厚な彫刻、上部には高さ4mもの人形が飾られた山車は圧巻。小江戸と呼ばれる町並みに日本三大囃子の「佐原囃子」が響き渡るなか、民家の軒先ギリギリを山車が進む様子は迫力満点です。

写真提供:(公社)千葉県観光物産協会

【7月16日(日)】

久留里夏祭り(久留里神社・八坂神社)/千葉県君津市

久留里神社と八坂神社の祭りで、久留里駅前と久留里商店街を4基の山車が引きまわされます。最後は久留里駅前広場に山車が集合し、お囃子や太鼓、ダンスなどの催しが繰り広げられて大賑わいに。

【7月17日(月・祝

茅ヶ崎海岸浜降祭/神奈川県茅ヶ崎市

毎年、海の日(7月第3月曜日)に開催される茅ヶ崎の夏の風物詩で、神奈川県の無形民俗文化財に指定されています。夜明けとともに市内および寒川町の各神社から約40基の神輿が茅ヶ崎西浜海岸(サザンビーチちがさき西側)に集結。「どっこい、どっこい」という勇ましい掛け声とともに砂浜を練り歩いたり、海に入って禊をしたりと、大迫力の光景が繰り広げられます。朝8時には各神輿が帰路に着き、9時頃には終了します。

【7月21日(金)~23日(日)】

烏山の山あげ祭/栃木県那須烏山市

「烏山の山あげ行事」や八雲神社の神輿などからなる祭りで、毎年7月の第4土曜日を含む金~日曜日の3日間行われます。山とは、竹を組んだ木枠に和紙を幾重にも貼ってそこに山水を描いた「はりか山」のこと。その山を踊りの舞台背景として人力で持ち上げることから、「山あげ」と呼ばれるようになったそう。踊り子達が常磐津の三味線に合わせて舞を披露する背景では、100人を超す若衆が一糸乱れぬ団体行動によってはりか山を掲げて舞台背景を作り出します。烏山の山あげ行事は全国にも類例を見ない絢爛豪華な野外歌舞伎舞踊として、国の重要無形民俗文化財、ユネスコ無形文化遺産にも指定されています。

写真提供:(公社)栃木県観光物産協会

【7月23日(日) 祇園祭は7月21(金)〜23日(日)

龍ヶ崎の撞舞(八坂神社)/茨城県龍ヶ崎市上町

毎年7月下旬の3日間に亘って行われる八坂神社の祇園祭の最終日に行われるのが「龍ヶ崎の撞舞(つくまい)」です。撞舞とは、高い柱(撞柱)に登って曲芸を演じる伝統芸能。龍ヶ崎の撞舞では、お囃子に合わせて舞男が高さ14mの撞柱を登り、頂上の円座の上で東西南北に矢を放ったり、逆立ちなどの曲芸を演じます。国選択・県指定無形民俗文化財です。

【7月27日(木)~30日(日)】

下館祇園祭/茨城県筑西市

羽黒神社を中心に行われる規模の大きな夏祭りで、毎年7月の最終木曜日から4日間に亘って開催。毎年担ぎ出される神輿としては日本最重量クラスという重さ2トンの「平成神輿」を筆頭に、重さ1トンの明治神輿、女性だけで担ぐ姫神輿、30数基のこども神輿などが市街地を練り歩きます。最終日の早朝には、勤行川に入って神輿を清める禊の神事「川渡御」が行われ、神輿は羽黒神社へと戻り、お宮入りとなります。

【7月29日(土)】

隅田川花火大会/東京都墨田区

江戸で大飢饉が起こり、8代将軍吉宗が慰霊と悪病退散を祈って隅田川で水神祭を行った際に花火を上げたのが「両国の川開き(現・隅田川花火大会)」の始まり。日本で最も古い花火大会と言われています。隅田川の上流と下流の2カ所の会場から同時に打ち上げられ、両会場合わせて約2万発が東京の夜空を彩ります。第一会場では花火コンクールも実施。

写真提供:墨田区観光協会

中部地方

【6月1日(木)~5日(月)】

白根大凧合戦/新潟県新潟市

毎年6月上旬に5日間開催される300年以上の伝統を有する祭り。中ノ口川を挟んで白根地区と味方地区の間で繰り広げられる凧合戦は迫力満点です。起源は江戸時代中期、中ノ口川堤防改修の祝いに揚げた凧が対岸に落ちて田畑を荒らされた仕返しに、対岸側から凧を揚げて地面にたたきつけたことから始まったそう。両岸から大凧を揚げて絡ませ、川に落として相手の凧の綱が切れるまで引き合い、勝敗を決めます。

【6月2日(金)~4日(日)】

金沢百万石まつり/石川県金沢市

前田利家公が金沢の礎を築いた偉業を偲び開催されている祭りで、1952年の第1回に始まり、2023年には第72回を数えます。メインイベントの「百万石行列」は3日(土)に開催。主役の利家・お松の役には毎年、有名俳優が起用されて豪華絢爛な一大パレードが繰り広げられ、夜には「百万石踊り流し」「百万石薪能」も行われます。そのほか、2日の「子ども堤灯太鼓行列」、3・4日に金沢公園で加賀鳶梯子登や太鼓、よさこいなどが披露される加賀百万石「盆正月」など楽しみ満載です。

写真提供:金沢市

【6月3日(土)】

斎王まつり/三重県明和町

天皇の代わりに伊勢神宮の天照大神に仕えた女性「斎王」の住居「斎宮」があった明和町で、斎王を祀るため1983年から始まった祭り。例年6月第1土・日曜日に開催されますが、2023年は昨年同様、新型コロナの影響が残り土曜日1日のみの開催に。見どころは、斎王と従者の行列を再現した「斎王群行」。平安装束に身を包んだ100名以上が、斎宮跡の史跡指定地内を行進する姿は華やかで目を奪われます。

【6月3日(土)~4日(日)】

出来町天王祭/愛知県出来町

名古屋市東区の出来町(中之切)・新出来町(西之切)・古出来町(東之切)の各町内で祀られている須佐之男社(天王社)の祭礼で、毎年6月第1土・日曜日に開催されています。西之切では鹿子神車、中之切では河水車、東之切では王羲之車の各山車が曳行され、初夏の風物詩として親しまれています。直前の金曜日には西之切では「子供獅子」、東之切では宵祭りも行われます。

【6月24日(土)】

伊雑宮御田植祭/三重県志摩市

伊勢神宮内宮の別宮「伊雑宮(いざわのみや)」の御神田で、毎年6月24日に開催される御田植祭。千葉の香取神社、大阪の住吉大社とともに日本三大御田植祭のひとつに数えられ、国の重要無形民俗文化財にも登録されています。まずは、男性たちが大きな団扇の付いた忌竹を勇ましく奪い合う「竹取神事」、その後、田楽が響きわたるなかで白い着物に赤いたすきをかけた女性たちが田植えを行う御田植神事が行われ、最後は「踊込み」という踊りで一の鳥居までの約200mを2時間かけて練り歩きます。

【6月30日(金)~7月2日(日)】

蒲原まつり(蒲原神社)/新潟県新潟市

新潟駅から徒歩15分ほどにある蒲原神社の祭りで、村上市の村上大祭、柏崎市の柏崎えんま市と並ぶ新潟三大縁日と言われています。神社の参道や周辺の通り延べ1kmに渡り約450店の露店がずらり。名物「ぽっぽ焼き」を始め飲食の露店から、風情たっぷりの射的やおばけ屋敷なども出て、多くの見物客で賑わいます。毎年6月30日~7月2日の3日間、露店が出て楽しめるほか、7月1日の夜には蒲原神社の神楽殿にてその年の作がらを占う「御神籤(おたくせん)」も行われます。

【7月7日(金)~8日(土)】

あばれ祭/石川県能登町

能登には約70のキリコ祭りがありますが、その先陣をきって開催されるのがこちらの宇出津八坂神社の祭りです。キリコとは神に供える奉燈のことで、能登地域独特の巨大なキリコが登場する祭りは「灯(あか)り舞う半島 能登 ~熱狂のキリコ祭り~」として日本遺産に認定されています。あばれ祭は、キリコ祭りのなかでも特に豪快な祭りとして知られ、石川県の無形民俗文化財にも指定。高さ7mもある巨大なキリコ約40基が集い、燃え盛る5本の柱松明の周りを乱舞する圧巻の光景に目を奪われます。

写真提供:能登町

【7月15日(土)】

伊勢神宮奉納全国花火大会/三重県伊勢市

1953年に斎行された第59回神宮式年遷宮を記念して始まった花火大会で、2023年で第71回目を迎えます。秋田の大曲・茨城の土浦の花火大会と並ぶ日本三大競技花火大会のひとつとしても有名。神宮に奉納するため、また、1年の安全を祈願するため、全国から選抜された花火師らが集い、腕を競い合います。競技部門は、打上花火の部が40組、スターマインの部が10組で構成され、フィナーレのワイドスターマインまで約9000発が、伊勢の夜空を彩ります。

【7月20日(木)~23日(日)】

豊橋祇園祭/愛知県豊橋市

毎年7月第3金曜日から日曜日までの3日間に亘り行われる吉田神社の例祭。前日の20日には子供笹踊りがあります。吉田神社は手筒花火発祥の地として知られ、金曜日には境内にて手筒・大筒・乱玉の奉納が行われます。土曜日には、豊川河畔にて日没前の昼花火打ち上げに始まり、花火コンクールや水上仕掛け花火、全長140mに及ぶ大スターマインなどが息つく暇なく繰り広げられ、会場は大盛り上がり。そして日曜日の本祭では、頼朝行列・饅頭配り・笹踊り・神輿渡御などが楽しめます。

【7月22日(土)~23日(日)】

尾張津島天王祭(津島神社)/愛知県津島市

毎年7月第4土・日曜日に開催される日本三大川まつりのひとつ。始まりは室町時代末期頃とも言われる津島神社の祭礼です。土曜日の夕刻、津島笛の音が鳴り響く中、堤灯がきらめく津島五車のまきわら船が天王川を漕ぎ渡る幻想的な宵祭でスタートします。日曜日の朝祭は、6隻の車楽舟に能の出し物をかたどった置物を飾り、楽を奏でながら漕ぎ進みます。そして、10人の鉾持が布鉾を持って水中に飛び込んで川を泳ぎ、神社まで走って奉納する姿が見ものです。「山・鉾・屋台行事」のひとつとして、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。

写真提供:(一社)津島市観光協会

【7月27日(木)~30日(日)】

一宮七夕まつり(真清田神社)/愛知県一宮市

毎年7月の最終日曜日をフィナーレとする木曜日からの4日間、全市をあげてくりひろげられます。尾張地方の一ノ宮である真清田神社(ますみだじんじゃ)の祭神「天火明命(あめのほあかりのみこと)」の母神「萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)」は、太古から織物の神様として知られ、そのご加護により尾張地方の織物業が発達したといわれています。美しい七夕かざりやイベントが楽しめます。

【7月29日(土)】

能登島向田の火祭(伊夜比咩神社)/石川県七尾市

能登島にある伊夜比咩(いやひめ)神社の祭りで、日本三大火祭りのひとつに数えられています。毎年7月の最終土曜日の夜、神社近くの広場に神輿と7基のキリコ(奉灯)が担ぎだされた後、火祭りがスタートします。高さ30mもの大松明に火を投げ入れると巨大な火柱となって燃え上がり、大松明が燃え尽きて崩れた方向によって豊作や豊漁を占います。

【7月29日(土)】

飯山神社納涼祭/石川県羽咋市

別名「お涼み祭」、古くは「水掛祭」とも呼ばれ、15歳以下の男子が水に入り神輿に酒と水を投げかけたと伝えられています。毎年7月の最終土曜日に開催され、神輿、曳山、太鼓、獅子、高張提灯が町中を巡行して、お祭りムードに包まれます。夜になると神輿が川原に折りて水中を渡ったり、川の両岸では松明が焚かれて仕掛け花火も楽しめます。

近畿地方

【6月30日(金)~7月2日(日)】

愛染まつり/大阪府大阪市

593年に聖徳太子が創建した愛染堂勝鬘院の祭りで、毎年6月30日に多宝塔にて「夏越しの祓え大法要」が行われ、期間中は秘仏本尊である愛染明王の特別ご開帳が実施されます。大阪の夏祭りの先駆けとしても知られ、愛染娘を乗せた宝恵かごが谷町筋を練り歩く「宝恵駕籠(ほえかご)パレード」を見に、多くの見物客が沿道を埋め尽くします。井原西鶴や近松門左衛門の作品にも登場する歴史ある祭りで、大阪市の無形民俗文化財にも指定。

【7月29日(土)〜30日(日)】

粉河祭(粉河産土神社)/和歌山県紀の川市

粉河寺の裏山にある「粉河産土神社(こかわうぶすなじんじゃ)」の祭礼で、毎年7月の最終土・日曜日に開催されます。土曜日の宵祭では、きらびやかに飾られただんじりが通りを運行します。日曜日の本祭では、だんじり巡行のほか、偶数年には渡御式が実施され、武者姿の稚児ら総勢400名以上の行列が通りを練り歩きます。

7月29日(土)〜30日(日)

伊根祭/京都府京都市

伊根湾に舟屋と呼ばれる建屋が約230軒並ぶ風光明媚な景色で知られる伊根の町で開催される祭り。伊根町亀島の八坂神社が執り行い、海上安全や大漁、五穀豊穣を祈願して海の上を祭礼船が渡御し、「海の祇園祭」とも称されます。毎年7月27日28日が本祭で、近くの土・日曜日に伊根祭が開催されます。

写真提供:(一社)京都府北部地域連携都市圏振興社

【7月30日(日)~8月1日(火)】

住吉祭(住吉大社)/大阪府大阪市

毎年7月30日~8月1日に行われる住吉祭には、大阪中をお祓いする「お清め」の意義があると言われています。7月30日には「宵宮祭」、31日には「例大祭の夏越祓神事」が行われ、華麗に着飾った夏越女・稚児らが茅の輪をくぐる雅な光景に目を奪われます。8月1日には、重さが約2トンもあり、轅(ながえ)が11mもある大神輿が巡行する神輿渡御が行われ、大神輿のほか獅子舞やこどもの船神輿など総勢1200名にも上る行列が練り回ります。

中国・四国地方

【6月2日(金)~4日(日)】

とうかさん大祭/広島県広島市

圓隆寺の総鎮守である稲荷大明神の祭りで、6月第1金曜日から始まる土・日曜日の3日間開催されます。1620年に始まり、約400年の歴史を持つこの大祭は、別名「ゆかたの着始め祭り」としても有名で、浴衣姿の人も多く見られ華やかな雰囲気に。圓隆寺ではこの3日間のみ稲荷大明神(とうか大明神)が御開帳され、圓隆寺を中心とした中央通り一帯は毎年45万人もの人出で賑わいます。

【6月4日(日)】

壬生の花田植/広島県北広島町

中国地方には、稲作の無事と豊作を祈りながら太鼓や笛などによる囃しと田植唄に合わせ、大勢で田植えを行う民俗行事が残っています。牛には豪華な花鞍を付け、着飾った早乙女らが田植えをする姿から、いつしか「花田植」と呼ばれるようになったそう。毎年6月第1日曜日に開催される「壬生の花田植」は10頭以上の飾り牛、80人以上の早乙女、賑やかな囃しが織り成す田園絵巻が見事で、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

【7月22日(土)~24日(月)】

うわじま牛鬼まつり(山頼和霊社)/愛媛県宇和島市

毎年7月22日~24日に、和霊神社の例大祭とうわじま牛鬼まつりが同時に開催されます。例大祭では、神輿の「海上渡御」や、海を渡ったあとに勢いよく神社に宮入りする「走り込み」が見ごたえ満点。「うわじま牛鬼まつり」では、ガイヤカーニバルを皮切りに、パレードや伝統の宇和島おどり、夜空と宇和海をも彩る花火大会などが開催されます。「牛鬼」とは、鬼のような顔に長い首、赤い布やシュロで覆われた牛の胴体、剣にも似た尻尾を持つ全長5~6mの山車のことで、この牛鬼が市内を練り歩くパレードは迫力満点です。

【7月29日(土)】

住吉神社例大祭/広島県尾道市

住吉神社の例祭として、毎年旧暦6月27日前後の土曜日に行われます。尾道水道で提灯船や神輿の海上渡御が行われるほか、メインイベント「おのみち住吉花火まつり」が開催。尾道水道から打ち上げられた約1万3000発の花火が夜空を彩ります。音楽に合わせた音楽花火も楽しめ、多くの見物客がその美しさに酔いしれます。

写真提供:尾道観光協会

九州・沖縄地方

【6月4日(日)】

せっぺとべ/鹿児島県日置市

400年以上前の1595年に始まった歴史ある祭りで、現在は日置八幡神社と吉利鬼丸神社のお田植え祭りの一環として、毎年6月第1日曜日に開催されています。両神社でさまざまなお田植え踊りが奉納されたあと、各神社の神田に若い衆が集い、田の中で円陣を組んで歌い、飛び跳ね、酒を呑みながら一年の豊作を祈る「せっぺとべ」が行われます。「せっぺとべ」とは「精一杯跳べ」という意味の方言で、昔、足で田を耕した名残と言われています。

写真提供:(公社)鹿児島県観光連盟

【7月14日(金)~16日(日)】

小倉祇園太鼓(八坂神社)/福岡県北九州市

小倉城を築城した細川忠興公が、城下町繁栄策のひとつとして1617年に八坂神社を創建し、京都の祇園祭を取り入れたのが始まり。国指定重要無形民俗文化財に指定されています。例年7月第3土曜日を含む3日間に渡って開催され、金曜日の夕方から山車と太鼓とヂャンガラ(すり鉦)を叩きながら町内を練り歩く「宵祇園」がスタート。土・日曜日には伝統の太鼓芸を小倉城前で披露する「太鼓総見」が、3日間の夕~夜にかけては各所でさまざまな団体が自慢のバチさばきを披露する「据え太鼓」などが行われます。

【7月16日(日)・22日(土)~23日(日)】

日田祇園・日田祗園山鉾集団顔見世/大分県日田市

「日田祇園」は豆田八阪神社、隈八坂神社、竹田若宮神社の3社の祇園祭の総称で、毎年7月20日過ぎの土・日曜日に開催されます。8基の町内山鉾と平成に作られた全長10mの平成山鉾1基が町内を巡行し、法被姿の男衆が勇壮に曳きまわす姿が圧巻です。夜には提灯を飾り付けた優雅な晩山の巡行が行われます。また、日田祇園の1週間前の日曜日の夜に開催される「日田祇園集団顔見世」も見もので、9基の山鉾がJR日田駅前に集結し、一足先にお披露目されます。ユネスコ無形文化遺産です。

【7月21日(金)~23日(日)】

戸畑祇󠄀園大山笠(飛幡八幡宮・菅原神社・中原八幡宮)/福岡県北九州市

1803年に始まったとされる長い歴史を持ち、「提灯山」の愛称で地元民に親しまれる県内の三大夏祭りのひとつ。毎年7月第4土曜日を挟む前後3日間に亘り開催されます。昼は12本の大幟を立てて4基の大山笠が練り歩き、夜になると大幟などの装飾を取り払って提灯山笠に姿替えするのが特徴。12段、309個の提灯を重ねた提灯大山笠となって、威勢のいいかけ声とともに行進する光景は圧巻です。国の重要無形民俗文化財であり、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

写真提供:福岡県観光連盟

【7月29日(土)〜30日(日)】

ながさきなとまつり/長崎県長崎市

毎年7月下旬の土・日曜日に開催される、長崎の夏を代表する祭り。長崎水辺の森公園や長崎港を舞台に、2日間でトータル1万6000発の花火が打ち上げられ、ベイエリアを華やかに彩ります。両日とも花火大会前の16時から市民パフォーマンスやライブ、盆踊りなどさまざまなイベントが開催され、楽しみ満載です。

6月には、豊作を願うお田植え祭りや、浴衣で参加したい初夏の風物詩などのお祭りが盛りだくさん。梅雨の合間を縫ってぜひ訪れてみたいものですね。また、7月には夏祭りの先駆けとなる花火大会や海の祭りなどが目白押し。夏休みを利用してお子さまと一緒にお出かけする計画を立ててみませんか?

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