季節を味わおう~栗おこわ~/郷土料理(佐賀県)
佐賀県や九州北部に伝わる秋祭りが「くんち」や「おくんち」。日本三大くんちと言われる
「唐津くんち」「長崎くんち」「博多おくんち」などが有名です。新米を氏神様に捧げて収穫に感謝するくんちに欠かせないのが「栗おこわ」です。栗強「飯(こわい)」とも呼ばれます。円錐や三角のおにぎりの形にして神前に供えることもあるようです。栗おこわはお祭りだけでなく、お祝いごとでも食された佐賀県や九州北部の郷土料理です。
今回はそんな秋の味覚を満喫できる栗おこわを、具だくさんで華やかなお祭りらしいアレンジにしてみました。
鶏ときのこの炊きこみ栗おこわ
お祭りらしく具だくさんで華やかな栗おこわ。「おこわ」はもち米を使用します。もち米とうるち米を混ぜたものも「おこわ」と呼びます。 こどもが大好きな鶏肉と、旬のきのこを加えた旨味たっぷりしょう油味の栄養たっぷり炊き込み栗おこわです。
<材料(6人分)>
- 米・・2合
- もち米・・1合
- 栗・・300~500g(皮つき) ※むき栗の場合200~300g
- 鶏もも肉・・150g
- 淡口しょう油・・大さじ1/2
- しいたけ・・2枚
- まいたけ・・1パック
- 人参・・1/2本
- A)淡口しょう油、酒、みりん・・各大さじ2
- A)砂糖・・大さじ1
- A)塩・・小さじ1/3
- A)和風だしの素(顆粒)・・小さじ1/4
〈お好みで〉
さやいんげん(彩り用)・・適量
皮つき栗を甘くする方法
皮つき栗をよく洗い、虫食いがないかチェックして水気をしっかりふき取り、新聞紙に包む。保存袋に入れて、冷蔵庫のチルドに2~3週間入れておくと、でんぷんが糖に変わり、甘くなります。
栗農家さん直伝です。
皮つき栗の簡単なむき方と下準備
1.ボウルに栗を入れ、熱湯をかけて5分おいて、鬼皮を柔らかくする。
2.1個づつ取り出し、底の部分に包丁を入れてそのまま引っ張るようにして鬼皮をむく。後は手ですっと外れます。
お湯が熱いうちの方が剥きやすいので手早く剥いてください。鬼皮を剥いたものからぬるま湯に浸けておく。
3.渋皮を包丁又はピーラーでむく。ピーラーはしっかりと栗にひっかけてから小さく剥くとむきやすいです。
剥いたものから水につけて1時間おいてアク抜きする。
★栗を色よく仕上げるコツは、渋皮を残さず取り除き、水につけてしっかりアク抜きする事です。
<作り方>
- 鶏もも肉は小さめ一口大に切り、淡口しょう油をもみ込む。しいたけは石突をとって薄切りにする。まいたけはほぐす。人参は5mm厚さに切り、もみじの型でくり抜く。
- 米ともち米は合わせて砥ぎ、Aを加える。水加減をおこわの3合の目盛り、又は白米の3合の目盛りよりやや少な目に合わせて混ぜ合わせる。
- ごはんの上に(1)の鶏肉、しいたけ、まいたけ、栗、人参を乗せ、炊飯する。
- 炊きあがったら、栗を一旦取り出してそっと混ぜ合わせると栗が崩れません。お好みで塩ゆでしたさやいんげんを飾ると彩りが鮮やかになります。
お弁当にもお勧め
栗おこわをお重に詰めると、お祝いの席や手土産にもピッタリ!行楽や運動会のお弁当にも持って行くと華やぎます。
レシピ考案:ぱお(小島 香)
料理研究家。簡単!時短ごはんや世界の料理、お菓子などを研究し、雑誌やWEBの連載、イベント講師、企業へのレシピ提供などを中心に活動中。