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お子さまと一緒に祝うじぃじ・ばぁばの還暦祝いアイディア集

還暦祝いは、60歳を迎えたことを祝う長寿の祝いのひとつです。最近は還暦(60歳)といっても、定年退職年齢が伸びて現役バリバリ、見た目も内面も健康で若々しく、“長寿の祝いなんてまだいらない”という方も多いかもしれません。ですが、還暦は人生の大切な節目であり、離れて暮らすこどもや孫も含め、家族全員が集う良い機会でもあります。今回ご紹介するアイディアも参考に、ステキな還暦祝いを計画してみませんか。

アイディア①

憧れホテルや高級料亭の還暦お祝いプランなら
ちゃんちゃんこや家族写真撮影なども付いて便利

冠婚葬祭のシーンでも利用される結婚式場やホテル等の中には、「還暦祝いプラン」を設けているところもあります。
プランではおめでたい席にふさわしい料理コースのほか、乾杯用のお酒、お子さま向けメニュー、オプションでアニバーサリーケーキをお願いすることも可能。
さらに、ちゃんちゃんこの無料レンタルが付いていることもあります。“赤いちゃんちゃんこは恥ずかしい”と言っていたおじいちゃんorおばあちゃんも、せっかくならばと着用してくれて、祝いの席がより一層盛り上がりそう。
還暦祝いの宴席は基本的に個室を貸し切って行われるため、小さなお子さまが走り回ったり、多少騒いでしまっても、周囲に気兼ねなくゆったり過ごせます。
ホテルなどでは写真室での撮影がセットになっているケースもあり、プロのカメラマンに家族の集合写真を撮ってもらうと、良い記念になりますね。

▲ちゃんちゃんこや扇子などの貸し出しサービスが付いた還暦プランも
▲60歳のアニバーサリーケーキをオーダーするのもおすすめ

 還暦コラム 1  還暦祝いはいつ行う?

還暦とは本来数え年で61歳のことですが、最近は満60歳でお祝いするケースも増えています。
数え年は、生まれた年を1歳とし、初めて迎える正月で2歳、以降お正月の度に年齢が増えていきます。一方、現在の社会で一般的に使われているのが満年齢で、こちらは生まれた瞬間を0歳、翌年の誕生日に1歳、以降お誕生日ごとに年齢が増えていきます。 昨今の還暦祝いでは、数えで61歳を迎えた正月に親族一同が集まってお祝いしたり、満60歳の誕生日や敬老の日を兼ねてお祝いの席を設けたりすることが多いようです。

アイディア②

家族旅行に出かけて還暦の思い出づくり
夜は宿で祝い膳を囲み、とっておきの時間を

ある生命保険会社の「もらって嬉しい還暦祝い」の調査で1位になったのが旅行でした(コラム4参照)。
旅行券をもらって還暦を迎えた夫婦ふたりの旅もいいですが、せっかくの還暦祝いなので、内孫も外孫も含めできるだけ大人数での家族旅行が実現すると、特別な思い出になりそう。
宿泊先には、家族で貸し切りできる温泉や露天風呂付き客室のある宿を選び、祖父・祖母とお孫さんの和気あいあいの温泉タイムを演出してみては?湯上りの宴会では、ちゃんちゃんこを着てお祝い膳をいただきましょう。
▼“還暦祝い宿泊プラン”を設けている宿もあるので要チェック

旅行先では、赤い鳥居が並ぶ神社をぜひ訪れてみましょう。満60歳(数え年61歳)は本厄でもあるため、厄払いの意味も兼ねて神社に参拝を。

▲“千本鳥居”で有名な京都の伏見稲荷大社
▲海に向かって123基の鳥居が並ぶ、山口県長門市の元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)

 還暦コラム 2  還暦の意味は?

十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を組み合わせた干支(えと)は60年で一周します。61年目には生まれ年と同じ干支に還ることから、「還暦祝い」には新たに生まれ直すという意味があります。室町時代には貴族の間で還暦を始めとする長寿の祝いの名称が生まれ、江戸時代には庶民の間にも浸透。当時は平均寿命が短く、60歳を迎えることはとてもめでたいことでした。

アイディア③

よりアットホームな自宅での還暦祝いパーティなら
出張料理人による本格的な料理を手配してみては

なかには、さまざまな事情で外食や旅行に出かけるのは難しいケースもあるでしょう。そんな時はぜひ自宅でパーティを。
飾り付けは100円ショップのパーティグッズを活用し、小さなこどもから大人までみんな一緒に行えば、準備中も楽しくて良い思い出に。
料理はスーパーで購入したり、お店でテイクアウトするのも良いのですが、出張料理人による本格的なメニューを味わうのも特別感があっておすすめ。最近は出張料理人をブッキングしてくれるサイトも多数あり、地域や料理のジャンル、シェフのプロフィールなどからセレクトして依頼できます。
尾頭付きの鯛を付けたお祝い膳を用意してもらったり、寿司職人に目の前で好きなネタを握ってもらったり。夫婦が新婚旅行で訪れた外国の料理を再現してもらうなど、さまざまなオーダーが可能なのでこだわりに合わせて探してみてください。

▲尾頭付きの鯛などお祝い御膳を得意とする出張料理人も見つかります

 還暦コラム 3  還暦にはなぜ赤いちゃんちゃんこ?

赤には魔除けの意味があり、ちゃんちゃんこ(袖なしの羽織り)は赤ちゃん(に還える)をイメージしたものという説があります。ちゃんちゃんこのほか、赤い頭巾や座布団などを贈ることもあります。最近では、赤いちゃんちゃんこをもらっても着ない……ということから、記念撮影用にレンタルですませる人も。その代わり、縁起を担いで普段使える赤い色がアクセントになった器や箸、アクセサリーやネクタイなどをプレゼントに選ぶこともあります。

アイディア④

赤をテーマにプレゼント選び。
お子さまも一緒に宝探し感覚で“赤いもの選び”を!

赤いちゃんちゃんこはいらないけれど、父・母の趣味や好みに合わせて選んだ“赤いもの”ならきっと喜んでもらえるはず。
お酒好きの父・母には、赤ワインや赤色の梅酒、赤褐色が特徴の熊本の伝統的な古酒「赤酒」などを贈るのはどうでしょう。赤いリキュールを使ったカクテルを作って振る舞うのもいいですね。
赤色はお祝い事のイメージが強いことから、赤いビンやパッケージで装飾された日本酒や焼酎などプレゼントに最適な商品も多いので、探してみてはいかがでしょう。
お子さまの写真や手書きのメッセージ、イラストなどを使ったオリジナルラベルにしてくれるサービスを利用するのもおすすめです。
また赤色の財布やスマホケースなど、普段使いできる赤い小物を選んでみては?お花が好きな方ならば、60本の赤いバラの花束や、毎月赤い色の花が届くお花の定期便(サブスク)を贈るのもインパクト大。ブリザーブドフラワーなら長期間、美しい花が楽しめます。

▲還暦祝いの特別なラベル(パッケージ)をオーダーするのもおすすめ
▲縁起のいい赤色の財布は金運アップにも◎

最近はブリザーブドフラワーの花材や道具、ボックスなどがセットになったキットも販売されていますので、お子さまと一緒に手作りしたものをプレゼントすれば、より喜ばれるのではないでしょうか。

▲赤い花をギフトボックスに詰めて贈るのもおしゃれ

 還暦コラム 4  もらって嬉しい還暦祝いとは?

PGF生命の「2022年の還暦人に関する調査」(2022年4月に、還暦を迎える男女2,000名にインターネット調査を実施)によると、「嬉しいと感じる還暦祝いのイベント・行事」の第1位は「(家族と)一緒に旅行」、その後は「食事会」「プレゼント」「感謝の言葉」「一緒にお酒を飲む」と続きました。 一方、「もらって嬉しい還暦祝いのプレゼント」については、1位が「現金」、2位が「旅行券」、そのあとは「お酒などの嗜好品やお菓子」「おしゃれな洋服やバッグなどの小物」「花束」と続きました。

アイディア⑤

お子さま手作りのプレゼントなら、さらに嬉しい
お子さまの手紙や似顔絵なども添えれば完璧!

ネット通販のなかには、お子さまの描いた絵やメッセージ、顔写真などのデータを送ると、マグカップやTシャツなどの商品にプリントしてもらえたり、時計やフォトフレームに加工してくれたりするサービスがあります。

また、初心者・こどもも参加可能な陶芸教室やジュエリー教室などを利用して、お子さまと一緒に手作りした湯呑やネックレスなどをプレゼントするのもよいでしょう。

▲お子さまの絵や文が入ったマグカップにじぃじ・ばぁばも感激

最近は、さまざまな還暦祝いの選択肢があり、情報も簡単に入手できるので、還暦を迎えた父・母により喜んでもらえるようなお祝いを探してみてはいかがでしょうか。

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