自然遊びが楽しい秋。お子さまと一緒に落ち葉や木の実を拾い、工作に挑戦!
霜降(そうこう:二十四節気の一つ。2023年は10月24日)を過ぎ、そろそろ立冬が訪れる季節。秋の深まりとともに、平地の公園や街路、庭先でも木々が色付き、足元を見ればキレイな落ち葉や木の実が! お子さまはもちろん、大人もテンションがアップしますね。
秋は、屋外で自然遊びを楽しむのに最適な季節。お子さまを連れて近くの公園や山などに出かけ、自然とたっぷり触れ合いながら、落ち葉や木の実を“収穫”しましょう! そしてお家に帰ったら、親子で楽しく工作タイム。
虫さんと遭遇しないために事前に行っておきたいことや、どんぐりと松ぼっくり、落ち葉を使った工作のアイディアをご紹介します。
落ち葉や木の実を拾ってきたら、まずは下処理を!
どんぐりやまつぼっくりの中には小さな虫が潜んでいたり、卵を産みつけていたり。しばらくするとひょっこり出てくることがあります。虫が出てこないように処理をしましょう。
穴あきやヒビ入りなどを取り除き、キレイなものを選別
拾ってきた葉っぱや木の実を広げて、使えなさそうなものは省き、まず水洗いをしましょう。落ち葉は軽く水洗いをして乾かしますが、乾かしすぎるとパリパリになって工作に不向きなため注意を。
どんぐりは穴があいていたり、水の中に入れて、沈まずに浮かんでしまうものは、中に虫がいて空洞ができている可能性があります。
どんぐりは煮沸をして、日陰でよく乾かす
たっぷりの水(どんぐりの量の3倍以上)の中にどんぐりを投入し、火にかけて沸騰したら5~10分煮ることで煮沸消毒ができます。殻が割れないよう水から入れて煮立て、長くても10分以上煮ないように注意を。
ザルなどに上げて水を切った後、風通しの良い日陰で干します。カビの原因になるため、数日かけてしっかり乾かしましょう。
熱湯から上げた後、すぐ冷水に当てると殻が割れるため注意。また、乾かす際、日光に当てたり、ストーブのそばにおくなどするのも割れの原因になるためNG。
なお、キリなどでどんぐりに穴をあけて工作に使いたいという場合は、粗熱が取れて殻がまだ柔らかいうちに行い、 つくった作品をしっかり乾かす方法もあります。
帽子付きのどんぐりやまつぼっくりは一度、冷凍する方法も
煮沸すると帽子が取れてしまいます。まつぼっくりも煮沸には向かないため、3日~1週間ほど冷凍庫へ。冷凍によって虫を処分した後、しっかり乾かしてから使いましょう。
酢水や塩水につける方法も
まつぼっくりはまず柔らかなブラシで表面の汚れを取ってから、酢水(水バケツ1杯に酢200cc程度が目安)に30分~1時間つけます。海水と同じ(3%)くらいの濃度の塩水に一晩つけておくのも有効です。いずれも、水から上げた後はしっかり乾燥させてから使いましょう。
“白まつぼっくり”の作り方
クリスマスのオーナメントなどにぴったりの白い色のまつぼっくりは、塩素系漂白剤に一晩つけることで完成します。同時に虫退治もできて一石二鳥。漂白剤の原液に、まつぼっくり全体がしっかりつかるようにすることで、色がまだらになるのも避けられます。
準備ができたら、工作に挑戦。お子さまの自由な発想を大切に!
以下で、落ち葉やどんぐり、まつぼっくり、小枝などを使った工作のアイディアをご紹介します。小さいお子さまでも挑戦していただけるものから、親と一緒に楽しみながら取り組んでいただきたいものまであります。これらを参考に、お子さまの年齢や発想を大切に、アレンジしてみてください。
【アイディア 1 】 落ち葉フロッタージュ(こすり出し)
「フロッタージュ」とは絵画の技法のひとつで、フランス語で、「こすること、摩擦」という意味。凹凸のある素材に薄い紙をのせ、上から鉛筆などでこすって模様を浮き立させる技法のことです。落ち葉とコピー用紙、色鉛筆があれば誰でも簡単にできます。ただし、小さなお子さまの場合は紙を押さえる力が弱いため、きょうだいや親などが手伝ってあげるとよいですね。
■用意するもの
- 落ち葉
- 薄い紙(コピー用紙など)
- 色鉛筆
■作り方
- 落ち葉を並べる(ずれないように留める場合は、のり留めがおすすめ)
- その上に紙を置き、色鉛筆でこすって葉の形や葉脈を浮き立たせる
【アイディア 2 】 落ち葉コラージュ
厚紙やお手持ちのフォトスタンドなどを利用して、色とりどりに紅葉した大小の葉をコラージュしながら貼り付けるだけ。簡単にできて、お子さまの感性で斬新な色や形の組み合わせも楽しめます。
■用意するもの
- 落ち葉
- 葉を貼り付ける厚紙(写真はフォトスタンドに付属の厚紙)
- 工作用ボンドやのり
■作り方
- 厚紙にボンド等で落ち葉を自由に貼っていく
- フォトスタンドにセットしたり、厚紙にヒモを取り付けて吊るせるようにしたりと、飾れるように工夫
【アイディア 3 】 秋いっぱいのアートフレーム
段ボール+画用紙で作ったフレームに、拾ってきた落ち葉や小枝、木の実などを自由に飾り付け。内側には子どもが描いた絵を飾りましょう! 子どもと一緒にママも手作りして、玄関やリビングのインテリアにするのもステキですね。
■用意するもの
- 落ち葉や木の実、小枝など
- 段ボール
- 色画用紙
- 工作用ボンド
- ハサミ
- カッターナイフ
- セロテープ
【グルーガンがあると便利!】
グルーガンは100均ショップでも本体220円+グルースティック110円ほどで購入できる接着アイテム。コンセントを入れて5分ほど待つと樹脂のグルースティックが熱く溶けて出てきます。すぐに冷えて固まり、どんぐりや枝などをしっかり固定したい時は便利です。ただ、溶けた直後は熱いため火傷に注意が必要です。小さなお子さまには危険ですので、必ず大人が操作するようにしてください。
■作り方
- 段ボールに色画用紙を貼り、内側をカットしてフレームを作ってから、裏側に色画用紙を貼る
- フレーム部に、小枝や葉っぱなどを自由に貼り付けていく
【アイディア 4 】 白まつぼっくりのオーナメント
塩素系漂白剤で白色に漂白したまつぼっくりを使って、クリスマスツリーに飾るオーナメントを作りましょう。取り付けるためのヒモやリボンなどの飾りをグルーガンで接着していくだけなので、たくさん作っておけば、ツリーを華やかに演出できます。
■用意するもの
- まつぼっくり
- ヒモ
- リボン
- ミニボンボンなどの飾り
- グルーガン
- ハサミ
■作り方
- まつぼっくりは事前に漂白しておく
- 適度な長さに切ったヒモを結び、グルーガンでまつぼっくりに接着
- 接着面を隠すようにリボンを結ぶ
- ボンボンなどの飾りを接着
【アイディア 5 】 落ち葉のクリスマスリース
落ち葉やまつぼっくり、どんぐりなど、なんでも使ってクリスマスリースを作りましょう。ハサミでも簡単にカットできる柔らかなアルミ製のワイヤー(100均で購入可能)に落ち葉をどんどん差していくだけ。大物なので見た目は“大変そう”ですが、実は簡単で、見栄えよく仕上がりますので、お子さまと一緒にワイワイ挑戦してみては?
■用意するもの
- 落ち葉、まつぼっくり、どんぐり、小枝など
- アルミ製の細ワイヤー
- リボンやミニボンボンなど
- 顔を描いたどんぐり
- グルーガン
■作り方
- アルミのワイヤーに落ち葉を通していく
- ある程度の大きさになったらワイヤーをハサミでカットし、引っ掛けられるように輪を作る(柔らかいため手で簡単に捻って輪を作れる)
- グルーガンでリボンとまつぼっくりを接着
- どんぐりを接着した小枝を、グルーガンでワイヤーに固定
【アイディア 6 】 落ち葉で動物アート
いろいろな葉っぱの形を利用して、お子さまが大好きな動物の絵を描いてみましょう。細長い葉っぱはウサギの耳やキツネの顔にぴったり。色とりどりの葉を組み合わせてハリネズミの体やライオンのたてがみを描き出すのもおすすめです。
■用意するもの
- 落ち葉
- 色画用紙
- マジックペンなど筆記用具
- 工作用ボンドやのり
- ハサミ
■作り方
- ウサギの顔を描いて切り取り、画用紙に貼り付け、葉っぱの耳を付ける
- キツネは、落ち葉を利用した顔に目や鼻を描く
- チョウチョや太陽、ハリネズミは顔などを画用紙に描き、その周囲に羽根や体をイメージして葉っぱを貼り付けていく
- ライオンは画用紙の中央に顔を描き、その周りにたてがみをイメージ して葉っぱを貼り付けていく
【アイディア 7 】 どんぐりでごっこ遊びケーキ
画用紙や紙ねんどで作ったケーキ&クッキーにどんぐりを飾って、森のデザートを作りましょう。作った後は、「森のお茶会」ごっこで楽しく遊べておすすめです。
■用意するもの
- どんぐりや落ち葉、木の枝など
- 色画用紙
- 紙ねんど
- 工作用ボンド
- ハサミ
- かわいい紙皿やペーパーナプキンなど。ケーキの土台は空き箱や丸めた新聞紙などを使用
■作り方
- ケーキは、色画用紙で土台を作り、どんぐりや木の枝などを工作用ボンドでしっかり貼り付ける
- クッキーは、紙ねんどを丸めてクッキーの形を作り、どんぐりを埋めるだけ。紙ねんどに茶系の絵の具やマーカーで少し色を足すのもおすすめ
【アイディア 8 】 まつぼっくりのクリスマスツリー
まつぼっくりにアクリル絵の具で色を塗り、小さくてかわいいカラフルなツリーを作りましょう。もうすぐクリスマス。たくさん作ってお友達や祖父母などにプレゼントしても喜ばれそうですね。
■用意するもの
- まつぼっくり
- アクリル絵の具と筆、パレット
- ペットボトルのキャップ
- グルーガン
- 100均の手作りアクセサリーコーナーにあるミニボンボンやキラキラのジュエリーラメ(なんでもOK)
■作り方
- アクリル絵の具を水で溶き、まつぼっくりに色を塗る
- 絵の具が乾かないうちにジュエリーラメを振りかける
- まつぼっくりの先端にグルーガンでミニボンボンを接着
- ペットボトルのキャップの上にグルーガンでまつぼっくりを接着すれば完成
【アイディア 9 】 どんぐりストラップ
色を付けたり、顔を描いたりしたどんぐりに100均ショップで購入できる金具を取り付け、世界にひとつのオリジナルストラップが完成! 金具の取り付けなどはこまかな作業になり、キリなどの道具も使うため、プラモデルが趣味のパパや、手芸・アクセサリー制作が好きなママなどは、ぜひ手伝ってあげてください。
■用意するもの
- どんぐり
- ポスターカラーのマーカーペン(白・青・赤)
- 修正ペン
- ストラップ
- ヒートン(ねじ状の吊り金具)
- キリ
- ペンチ
- グルーガン(必要に応じて)
■作り方
- ペンタイプの修正液やポスターカラーのマーカーペンで、どんぐりに顔を描いたり、どんぐり全体に色を塗る
- 帽子が取れてしまったら、グルーガンで簡単・強力に接着
- どんぐりや帽子にキリで軽く穴をあける
- あけた穴にヒートンを差し込み、ネジになっている部分を根元までしっかりと回して固定する
- ストラップの金具をペンチで開いて隙間をつくり、ヒートンに通したら、ふたたびペンチで隙間なく閉じておく
公園の植物は伐採や採取が禁止されていますが、落ちた葉やどんぐりなどは持ち帰ってよいとされていることがほとんど。木になっているものを採るのはNGですし、大量に持ち帰らず譲り合うなど、マナーを守って楽しく落ち葉&どんぐり拾いに挑戦してみてくださいね。落ち葉やどんぐりにもさまざまな種類があるので、工作する際には植物図鑑などでお子さまと一緒に調べながら行うのもおすすめです。