実はとっても奥深い!
知ってる?
クリスマスツリー飾りの
意味と由来
12月に入り、街がイルミネーションで彩られ始めると、いよいよクリスマスの気配。当たり前のように飾っているツリーにも、実はひとつひとつの飾りに“意味”があるのをご存じですか?今回は、クリスマスツリーの由来やオーナメントに込められた思いをご紹介します。
※意味や由来には諸説あり、地域等によって解釈が異なる場合があります。
クリスマスツリーの由来

クリスマスに木を飾る習慣は、古代ヨーロッパのゲルマン民族が冬至の頃に行っていた祭り「ユール」が起源といわれています。彼らは冬至に常緑樹を祀り、生命力の象徴として祈りを捧げていました。その後、キリスト教が広まる中で、三位一体を象徴する三角形の樅(もみ)の木が、神聖な木として飾られるようになりました。
また、ツリーは旧約聖書に登場する「知恵の樹」を表しているという説もあります。
日本にクリスマスが広く知られるようになったのは明治時代のこと。1900年(明治33年)に、横浜にあった明治屋が銀座に出店した際、クリスマスの装飾を施したことがきっかけとなり、次第に一般にも広まっていきました。
ツリーに飾るオーナメントの意味や由来

1.トップスター(星)
ツリーの一番上に飾られる星は、「ベツレヘムの星」と呼ばれ、イエス・キリストの誕生を知らせた星を表しています。東方の博士たちを導いた希望の光であり、「導き」「希望」を象徴しています。
2.ベル
ベルは、キリストの誕生を喜び、その喜びを世界に知らせるために鳴らされたと伝えられています。人々を幸せへ導く音を持つともいわれ、魔除けの意味を持つ“聖なる鈴”としても知られています。
3.キャンドル、イルミネーション
宗教改革で知られる神学者マルティン・ルターが、ツリーにロウソクを飾り星空を再現したのが始まりとされます。光はキリストの象徴とされ、「闇を照らす希望の灯り」という意味が込められています。
4.オーナメントボール
ツリーを彩る丸い飾りの起源は、「アダムとイヴが食べた禁断の果実(リンゴ)」とされています。昔は実際にリンゴを飾っていたそうで、「知恵」「実り」「繁栄」を願う意味が込められています。

5.靴下
靴下の由来は、聖ニコラウス(サンタクロースのモデル)にまつわる逸話。貧しい家の子どもたちを助けるため、真夜中に金貨を投げ入れたところ、暖炉のそばに干してあった靴下に偶然入り、それが「靴下にプレゼントを入れる」習慣になったといわれています。
6.キャンディーケイン
杖の形をした赤と白のキャンディーは、羊飼いが羊を導く杖を模したもの。「困っている人がいたら手を差し伸べよう」という思いやりの心を表しており、上下を逆さにするとイエス(Jesus)の頭文字「J」の形にも見えるともいわれます。
7.ジンジャークッキー
生姜やシナモンなど香りの強いスパイスには魔除けの力があるとされ、家族の無病息災を願ってクリスマスに作られるようになりました。ツリーに飾ることで「幸せを呼ぶお菓子」として親しまれています。
まとめ
オーナメントには、ひとつひとつに深い意味や物語が込められています。
飾りの由来を話しながら家族でツリーを囲めば、きっとより温かいクリスマスになるはず。
ぜひ今年は意味を味わいながらクリスマスツリーを楽しんでみてくださいね。
イラスト:徳丸ゆう




