【福を逃さない!】
大晦日にやってはいけない6つのこと
一年の節目を締めくくる「大晦日(おおみそか)」。忙しい年の瀬を終え、いよいよ迎えるこの日を、皆さんはどのように過ごされますか?実は、昔から「縁起の良い新年を迎えるために、大晦日には避けたほうがいい」とされる言い伝えがあるのをご存知でしょうか。今回は、知っておくと安心な大晦日の「やってはいけないこと」をご紹介します。
大晦日とは?
大晦日という名前の由来は、毎月の最終日を意味する「晦日(みそか)」に「大」をつけた呼び方で、一年の締めくくりを象徴する特別な日を指します。
現代では年越しそばを食べ、除夜の鐘を聞いて新年を迎える楽しい夜というイメージがありますが、古くから大晦日は、新年を司る「年神様(としがみさま)」を自宅に迎える準備を整え、その来訪を待つ大切な日とされてきました。
年神様は、家族に幸福や豊作をもたらす恵みの神様なので、大晦日までに家中の大掃除を終え、正月飾りを飾るなど、すべての準備を完了させて、静かに神様をお迎えすることが、この日の大切な役割を言われています。こうした背景があるからこそ、大晦日には避けたほうがいい習慣があるのです。
正月飾りを大晦日に飾ること

門松、鏡餅、しめ飾りのような正月飾りを大晦日に飾ることを、「一夜飾り」といいます。昔から、一夜飾りはよくないとされており、神様を迎える準備を一夜漬けで済ませるのは誠意に欠けると見なされるためです。
正月飾りは、「煤払い(すすはらい)」を済ませてから12月28日までを目安に、もし間に合わなかった場合は、12月30日に飾るようにしましょう。一方で、12月29日は、「二重の苦」や「苦が立つ」という語呂合わせとなり、縁起が悪いといわれるため、できれば避けるのが無難です。
大掃除をすること

平安時代の「煤払い(すすはらい)」が由来とされる大掃除は、一年の汚れを落とし、年神様を迎えるための場を作る大切な準備とされており、本来は12月13日頃から始めるのが良いとされています。
大晦日になってから慌てて大掃除をすると、年神様が家に入りにくくなってしまうと言われています。また、せっかく集まった福を掃き出してしまうという言い伝えもあります。大掃除は、12月13日〜28日を目安に終わらせるようにしましょう。なお、正月飾りと同様に「二重の苦」を連想させる12月29日に大掃除をするのは、避けるべきとされています。
長時間火を使うこと

台所など火を使うところには、火を守る神様としてまつられる「荒神様(こうじんさま)」がいるとされています。荒神様は家の中心にあって家人を守護してくださる大切な神様です。
大晦日に長時間火を使うことが避けられている理由は、荒神様が怒ってしまうと言われています。とはいえ、年越し蕎麦など、火を使わないと準備できないものもあるので、火を使用する場合は手早く済ませるように心がけましょう。
また、煮炊きをすると灰汁(あく)が出ますが、この「灰汁を出す」という行為が、「悪く(あく)を出す」を連想させることから、縁起が悪いとされています。そういった意味でも、長時間火を使う料理は控える方がよいでしょう。
餅つきをすること

大晦日についたお餅は「一夜餅」と呼ばれます。これは、正月飾りでも触れた「一夜飾り」と同じ意味をもち、縁起が悪いとされます。餅つきも正月飾りと同様に、12月28日までに済ませるのが理想的でしょう。
早く寝ること

古くから「大晦日に早く寝ると白髪やシワが増える」という、言い伝えがあります。この習慣の背景には、「年籠り」という習わしがあります。元日には、年神様をお迎えすることで自らの生命力が新しく生まれ変わると信じられており,早く寝てしまうことは、その義務を怠り神様へのお仕えを放棄したことになります。その結果、生命力を再生する機会を失い、老け込んでしまう。これが、白髪やシワが増えるという言い伝えに繋がっているのです。
もし眠くてどうしようもない場合は、寝る前に「稲積む(いねつむ)」と唱えることで、白髪やシワが増えないと言われています。これらは言い伝えではありますが、ぜひ年越しまで起きて、新しい年をお祝いしてみてはいかがでしょうか。
大晦日から元旦にかけての朝のお風呂

大晦日にお風呂に入る習慣を「年の湯」といい、一年の汚れを落とし、気持ちよく新年を迎える習慣があります。
一方で、元日の朝に入ると、年神様がもたらす福やご利益を洗い流してしまうと考えられています。夜更かしをして、大晦日から新年を迎える時間帯の入浴というのは避けた方が賢明です。
まとめ
時代の流れとともに、伝統や言い伝えにこだわらずに、自分の好きなスタイルで大晦日を過ごすのが一般的になりました。しかし、今回紹介したものは、一年の終わりを気持ちよく締めくくり、清々しい気持ちで新しい年をスタートするためのヒントでもあります。ぜひ、これらの知恵を少しだけ大晦日の過ごし方に取り入れて、心豊かな年越しを迎えてみてはいかがでしょうか。







