弔電

弔電の送り方やタイミングは?

弔電とは、葬儀に諸事情で参列できない際に、故人とその遺族に対して、お悔やみの気持ちを伝えるために送る電報のことです。弔電は葬儀に参列したいのに参列できないというようなケースで利用するわけですが、これは決して珍しいことではありません。例えば遠方にいる、体調がよくない、家庭の事情、仕事の都合などなど。弔電はこのようなケースにおいて非常に役立ちます。参列はできなくても、故人と遺族にどうしてもご自身の気持ちを伝えておきたいと思うのは、貴方にとって大切な人であればあるほど、自然なことでしょう。弔電の意味や送り方、タイミング、文面とそのマナーなど弔電について知りたい方に弔電の詳細を紹介します。

CONTENTS
1. 弔電とは
2. 弔電の送り方と料金
3. 弔電を送るタイミング
4. 弔電の文面やマナー
5. 弔電の文例

1. 弔電とは

訃報は突然やってきます。訃報には故人の名前、通夜や葬儀の日程、場所、喪主の名前、連絡先などが記されていますが、それを受け取った時点で、参列するべきかどうかをすぐに決断しなければなりません。都心部を除けば、逝去後から葬儀が行われるまでの日数は1〜2日程度でしょう。となれば、どうしても以下のような理由で参列できない方々がでてきます。

●仕事の都合で遠方に出張している
●体調が優れない
●介護や育児などの家庭の事情 etc.

弔電はこのような理由で参列できないという方々にたいして、電話やインターネットを通じて、故人と遺族に対して、お悔やみの気持ちを電報として送ることができるサービスです。葬儀に参列したいけど、どうしても参列できないという方は弔電を送ると良いでしょう。

 歴史 

弔電の歴史

電報は幕末から明治維新期に誕生し、かれこれ150年が経過しています。現在の電報は遠く離れた相手にお祝いの気持ちを伝えたり、あるいはお悔やみの気持ちを伝えるために利用されていますが、その用途は誕生当時と現在に特別な変化はありません。電話やメール、インターネットなどが発達しましたが、電報を送る習慣は現在も残っています。

2. 弔電の送り方と料金

弔電はNTTを利用して送ります。以下に弔電の送り方を紹介します。

①送り先の情報を確認
「弔電受取人の氏名」、「葬儀・告別式の日時」、「弔電の送付先と式場名」、「弔電受取人と故人の続柄」、「クレジットカードで支払う場合のみカード番号とセキュリティ番号」を事前に調べておく

②申し込み

インターネットを通じて申し込む(24時間対応)

●NTT西日本

●NTT東日本

電話で申し込む(年中無休 午前8時~午後7時)

●NTT  TEL:0120-759-560

③ 弔電(電報)台紙を選ぶ
弔電の中には特別な飾りや刺繍が施されているものもありますので、どれを送るか選びます。

④送付先住所と到着日の入力
弔電を送る住所と到着日を入力しましょう。

⑤メッセージを入力
どんな内容で送るか予め考えておくとよいでしょう。故人との関係性について触れてもよいでしょう。

⑥差出人情報の入力
あなた自身の名前や住所を入力しましょう。

⑦支払い
最後に支払いです。メッセージの文字数で料金は異なりますので以下を参照にしてください。

※支払い方法はクレジットカード、d払い、電話料金と合算で払うなどがあります。

弔電のメッセージに困ったら

弔電のメッセージに困った場合、NTTではどのような内容が相応しいか、文案を用意してくれています。弔電はできる限り早く送らなければなりません。メッセージを熟考した結果、送るべきタイミングを逃してしまうくらいなら、文案を利用したりアレンジするほうがよいでしょう。

3. 弔電を送るタイミング

弔電は、通夜や葬儀、告別式が始まる前に届けましょう。訃報を受け取ってから、それらまでの時間的余裕はあまりありませんので、急いだほうが良いでしょう。理想を言えば、葬儀が始まると遺族は非常に慌ただしくなりますので、葬儀が始まるまでに届けられると良いでしょう。更に言えば、葬儀開式時間直前ではなく、ある程度は時間的余裕をもって届けるとよいでしょう。

弔電・香典について

弔電を送るかどうかと同時に香典も送るべきか検討しなければなりません。もしも香典も送る場合は、当然弔電とは別に香典の準備も進めなければなりません。香典を送るべきか悩んだ場合は以下を基準にすると良いでしょう。

故人と親しい関係だった

故人や遺族とは普段からお付き合いがある、あるいは親しい関係だった場合、弔電とは別に、後日香典を送ることも検討しましょう。後日弔問が可能であれば、その際に渡しても良いでしょう。難しい場合は現金書留で送りましょう。

弔電・御香典が葬儀前までに間に合わなかった場合

諸事情で訃報を知るのが遅くなった結果、弔電が間に合わなかった場合は、お悔やみの電報とともに香典を送りましょう。可能であれば、弔電は間に合わなくても、参列できないことだけでも事前に伝えておくと良いでしょう。

故人と親しい関係ではなかった

香典は送らずに弔電だけを送ったとしても問題はないでしょう。

4. 弔電の文面やマナー

弔電の文面やマナーを紹介します。弔電のメッセージは自由に編集可能ですが、以下の通り幾つかのマナーがありますので気をつけましょう。

弔電送付先の宛名

弔電を送るときの送付先の宛名は喪主にしましょう。故人やその他遺族を宛名にしないように気をつけましょう。

宗旨宗派によって内容を変える

故人が信仰していた宗旨宗派によって弔電の内容は変わります。例えば葬儀が神式・キリスト教式の場合は仏式で用いられる「成仏」や「供養」、「往生」などは控えましょう。また浄土真宗の場合は「霊前」や「冥福」なども避けましょう。可能であれば、事前にその葬儀がどのような宗旨宗派に則って行われるか確認すると良いでしょう。

故人の名前は敬称

弔電に記す故人の名前には敬意を込めて敬称をつけます。具体的には以下のとおりです。

忌み言葉は使用しない

●死や不幸、苦しみを連想させる言葉:死ぬ、死亡、自殺、逝去、存命、生きる
●畳語(重ね言葉):たびたび、くれぐれ、かさねがさね、またまた、再三、次々、いよいよ、かえすがえす、ますます、重々、いよいよ、くれぐれも、かえすがえす
●繰り返しを連想させる言葉:引き続き・再び、続く、再三、なお、追って、追いかける、次に、また
●不吉な表現: 浮かばれない、大変なことになる、消える

5. 弔電の文例

弔電の文例を幾つか紹介します。

「ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。ご遺族の皆様のお気持ちを思いますと心が痛みます。喪主様をはじめ、ご家族の皆様、お力落としのことと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。」

「ご逝去を悼み、故人のご功績をたたえ、心からお悔やみ申しあげます。〇〇様のご訃報に、当社社員一同、謹んで哀悼の意を表します。ご生前のご厚情に深く感謝すると共に心からご冥福をお祈りいたします。」

弔電は故人に対するお悔やみだけでなく、その遺族に対する励ましの意味も含まれています。弔電が届くことで、故人が生前どのような人と付き合いがあったのかを改めて知るきっかけとなり、それが結果的に遺族を勇気づけることもあります。繰り返しになりますが、故人と遺族にとって大きな意味を持つ弔電は、訃報を知らされてから届ける日までが非常に短いため、ここだけは間違いがないように気をつけましょう。不安やわからないことがあれば、まずは弔電を受け付けているNTTに電話すると良いでしょう。オペレーターの方が丁寧に教えてくれるでしょう